中町信『五浦海岸殺人事件』(トクマ・ノベルズ) ★★

“夫が殺人犯!?” 推理作家の三城雅子は途方に暮れた。夫の久男はゴルフコンペで茨城県五浦海岸へ一泊旅行に出かけていたが、同行した高校時代からの友人・長久保実が強盗事件を起こす。五浦海岸のリゾートマンションに来ていた大会社の社長・柿沼徳次郎を襲い2000万円を強奪、打ち合わせでリゾートマンションに来ていた女性編集者・小室美加を拉致して彼女の車で逃走中に崖から転落死してしまった。ところが、あるべきはずの金はなく、小室は扼殺されていた。地元警察は久男が共犯者と睨み厳しく追及する。夫の無実を信じたい雅子だったが、第2、第3の殺人が起き、状況はますます不利になっていく――。
二時間サスペンスドラマのような雰囲気で、早い段階で犯人と真相が分かって(見えて)しまう。この時期の中町作品らしさに溢れた駄作なので、中町ファンだけが読めばいい作品です。
(2003/7/11記・改稿)

五浦海岸殺人事件 (トクマ・ノベルズ)

五浦海岸殺人事件 (トクマ・ノベルズ)