芦辺拓『鶴屋南北の殺人』(原書房)★★★★☆

――本格ミステリは、犯人のなり手がいなくなってからが勝負!
(「あとがき――あるいは好事家のためのノート」より)

「わたしが取り返してほしいものとは……鶴屋南北なのです」国劇協会調査研究センター学芸フェロー・秋水里矢の依頼を受け、京都へ向かった森江春策。彼女がロンドンで発見した鶴屋南北の芝居台帳『銘高忠臣現妖鏡』の内容が流出し、洛陽創芸大学《虚実座》で公演されるという。芸術監督で劇界の異端児と呼ばれる小佐川歌名十郎に翻弄される森江は、連続殺人事件に遭遇する。演出家志望の大学生・志筑望夢は屋台崩しのテスト中に屋根の上に突如現れ瓦礫の下敷きになり、紙の雪がまき散らされた神社の境内から秋水里矢の絞殺体が発見され、大学を乗っ取ろうとした元教部省首席事務官・忽滑谷一馨は新キャンパス建設現場で膾斬りされクレーンで吊るされた状態で発見される。森江は事件の解明と『銘高忠臣現妖鏡』に秘められた謎に挑む――。
森江春策シリーズ最新作。
感想は後日書きます。

鶴屋南北の殺人 (ミステリー・リーグ)

鶴屋南北の殺人 (ミステリー・リーグ)

  • 作者:拓, 芦辺
  • 発売日: 2020/06/17
  • メディア: 単行本