(ライトな)フェアリー短編コンクールに17名の方から解答をいただきました。ありがとうございました。
また、投稿してくださった15名のみなさんもありがとうございました。
◆参加者 16名(敬称略)
神無太郎、上谷直希、せら、藤原俊雅、駒井めい、小林看空、青木裕一、神無七郎、springs、馬屋原剛、変寝夢、たくぼん、真T、さんじろう、神在月生(以上15名、到着順)+占魚亭
◆解答者 17名(到着順、敬称略)
若林、神無七郎、たくぼん、冬眠蛙、金少桂、変寝夢、風みどり、青木裕一、藤原俊雅、駒井めい、神在月生、菊田裕司、雲虚空、上谷直希、Pathfinder、せら、一乗谷酔象
第6番 青木裕一作
※利き二歩有効
【ルール】
・安南
味方の駒が縦に並ぶと、上の駒の利きは下の駒の利きになる。
・利き二歩有効
玉を取ると二歩になる手を王手とみなす。
【手順】
37角、27玉、19角、17玉、28角、16玉、27歩、26玉、19角まで9手。
【正解】13名
【お気に入り投票】5票(第1位)
【作者解説】
すぐに27歩打は打歩詰。なので37→19→28の順で角を将来の歩の打ち場所の後ろに移動します。その後、27に角の利きの歩を打ち、それを歩の利きに戻せば、初形で27に歩を打った場合と同じ配置の詰上りになります。
つまり、「先打突歩詰」を突歩の代わりに駒の変身で行っています。
★フェアリーでも構想作を多数発表されている青木裕一さんの作品。
27歩の発生(初形と詰上りの差異)をスマートに演出した、この筋(投稿時の添付ファイルには「先打変身歩詰」とありました)の決定版とも言うべき傑作。
【短評】
若林さん
27歩の発生というやりたいことが明快でよい。
神無七郎さん
純正先打戻歩詰。
中近宗氏作(詰将棋パラダイス 1990年5月)や、上谷直希氏作(WFP89-9)を思い出しますが、初形と詰上りの相違が歩の有無のみというのは、この手筋の理想的な表現の一つだと思います。
★言及された作品を紹介(手順は末尾に)。
中近宗作
(『詰パラ』1990年5月号)
上谷直希作
(『WFP』第104号 WFP89-9)
たくぼんさん
いきなりの27歩は打歩詰ですが遠回りして最後この詰上りになるのは凄いです。
冬眠蛙さん
先打不動歩詰。これは面白いです。
金少桂さん
初手27歩打の詰め上がりを9手かけて実現。詰め上がりを決め打って逆算で解きました。
気が付いたら玉が四角形に一周していた。
変寝夢さん
詰め上がりは突歩だろうと考えていたのだが、解けはしたが違っていた。
感覚的には利き二歩有効がデフォルトなので、説明がなかなか頭に入らなかった。
頭が固いなぁ。
風みどりさん
苦心の末に解けました。麻姑掻痒の快感!
藤原俊雅さん
初形との対比が完璧で傑作と思う。
神在月生さん
先打にて 打ち歩じゃないよ 置き歩詰
菊田裕司さん
WFP157号にある先打変歩詰の手筋カードがヒント。36飛の配置がうまく、簡潔にできている。
★手筋カードは神無七郎さんのHP「Onsite Fairy Mate」でも見れます→「フェアリー手筋カード集」
雲虚空さん
初形と詰め上がりの対比。軽快な手順でうまくできていると思う。
上谷直希さん
トリッキーな歩先打。本作品展の収穫の一作か。
一乗谷酔象さん
巧妙な打歩詰の打開。
【作者予想】
たくぼんさん
青木裕一さん(シンプルかつ見事な構想で作者の名前が1番に浮かびました)
★たくぼんさん、連続的中。
■紹介作品の手順(背景と同色にしています)
・中近宗作
「74金、85玉、96歩、95玉、75角」まで5手。
・上谷直希作
「38銀、26玉、27銀、16玉、17歩、25玉、18桂、16玉、26桂」まで9手。