(ライトな)フェアリー短編コンクール 第14番 解答

(ライトな)フェアリー短編コンクールに17名の方から解答をいただきました。ありがとうございました。
また、投稿してくださった15名のみなさんもありがとうございました。

◆参加者 16名(敬称略)
神無太郎、上谷直希、せら、藤原俊雅、駒井めい、小林看空、青木裕一、神無七郎、springs、馬屋原剛、変寝夢、たくぼん、真T、さんじろう、神在月生(以上15名、到着順)+占魚亭

◆解答者 17名(到着順、敬称略)
若林、神無七郎、たくぼん、冬眠蛙、金少桂、変寝夢、風みどり、青木裕一、藤原俊雅、駒井めい、神在月生、菊田裕司、雲虚空、上谷直希、Pathfinder、せら、一乗谷酔象


第14番 神無七郎作
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【ルール】
・協力逃れ
 双方協力して最短で受方玉に王手を掛けられない状態にする。
・駒余り可
 最終手で攻方持駒が余っても良い。

【手順】
 46角、56桂、同香、42玉、54桂、33玉、34香、44玉、36桂、45玉まで10手(駒余り 角銀4)。
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【正解】3名

【お気に入り投票】3票(第3位タイ)

【作者コメント】
「氾濫54」で将棋の格言に関連する作品を募集しましたが、格言ではなく名言にちなんで創作した作品です。
 その名言は「銀が泣いている」。
 持駒が少ないと、単純に銀を捨てて逃れる筋があるので、角も持駒に加えました。

★神無七郎さんの作品。坂田(阪田)三吉の名言にちなんで作られた作品で、今回の最難解作。
 協力逃れは発表作が少ない(20作くらい?)ルール。駒の余る協力逃れは例題として2作発表されています(『WFP』第149号)が解答募集の場での発表は本作が初で、難度が格段に上がっています。
 序が難しい本作、初手は①銀捨て②開き王手の2つが有力ですが、①は上手くいきません。持駒に角がなければ

  42銀、同玉、33銀、同玉、37香、44玉、45銀、55玉、44銀打、
  45玉まで10手(桂余り)

など逃れ筋が多数成立しますが、角を持っているのでこの手順はダメです(つまり、角は余逃れ消しのための持駒ということになります)。
 ということで②の開き王手になりますが、角の移動場所が悩ましいところ。正解は1マス動かす46角で、ここに角がないと後の45玉に銀で王手する筋が発生します。
 2手目は56桂と合駒。持駒の角銀は使えないので攻め駒を渡す意味もありますが、同香と取った時に初手と同様に後の王手の筋(今回は角銀どちらでも可)を消すためにこの地点に打ちます。
 難しいのはここまでで、42玉と逃げた後は桂桂香の3枚を打って王手がかからない形を作ります。
 正解者が出るか心配だった本作に正解を入れたたくぼんさんと青木さんのお二人に拍手。

【短評】
たくぼんさん
 最後まで残ったのがこれ。普通は銀4枚を捨てる順だと思うのだが散々考えたがダメ。最終的に角銀4を残す形を考えたら何とか解けましたが、これだけの持駒があって初手が角による開き王手で合駒を取るのが正解とは誰が考えるんだ。

変寝夢さん(コメント)
 42銀、同玉、33銀、同玉、37香以下辺りかなと思ったが。飛合に持駒を喰わせる手も考えたがダメだった。

青木裕一さん
 端で詰むと思っていたので、そうでないのは意外です。

【作者予想】
神無七郎さん
 第14番…私(これだけは確実)

たくぼんさん
 神無七郎さん(これは間違いない。正解の自信100%)

★たくぼんさんは作者予想も正解でした。