鉄ミス&トラミス大賞2021

《鉄ミス&トラミス大賞2021》受賞作
〈新刊・新作部門〉
 受賞作なし
〈旧作部門〉
 深谷忠記『「法隆寺の謎」殺人事件』(光文社文庫、徳間文庫)
〈特別賞〉
 横溝正史・島田一男・井沢元彦島田荘司佳多山大地=編『悲劇への特急券 鉄道ミステリ傑作選〈昭和国鉄編Ⅱ〉』(双葉文庫

〈新刊・新作部門〉は今年も〝受賞作なし〟。トラミス・鉄ミスの新作は出ているのですが、「これは!」という作品がありませんでした(ある長編に期待していたのですが……)。

一方、アンソロジーは『悲劇への特急券』『狂った機関車』『殺人者を乗せて』の3冊が刊行され、いずれも名作を収録。1つに絞るのは難しいですが、井沢元彦「不運な乗客たち」の収録が嬉しかったので『悲劇への特急券』を〈特別賞〉としました。

〈旧作部門〉は深谷忠記津軽海峡+-の交叉』『「法隆寺の謎」殺人事件』の一騎打ち。どちらも素晴らしい作品なのでかなり迷いましたが、アリバイトリックに死体切断の理由を絡めた着想を評価して『「法隆寺の謎」殺人事件』にしました。

※「鉄ミス&トラミス大賞」とは、この1年に読んだ鉄ミス&トラミスの中からお薦め作品を勝手に顕彰するものです。なお、受賞しても現在制作中(完成時期未定)の鉄ミス&トラミス本で紹介するとは限りません。