『Problem Paradise』発表作(4)

『Problem Paradise』81号・Shogi-U244
【協力詰(ばか詰)】 双方協力して最短手数で受方玉を詰める。透かし詰は詰みと認められない。

【Orphan(谺)】
 フェアリーチェスのOrphan。本来は利きを持たないが、敵駒に取りを掛けられると、その駒の利きを持つ。
※補足
1)複数の駒から取りを掛けられると、それらを合成した利きになる。
2)敵Orphanから利きを写すこともできる。利きの転写は再帰的で、利きが増えた結果、更に多くのOrphanを巻き込み、相互に利きを増幅させることも可能。
 
【結果】
正解4名(実質正解者3名)
【手順】
5八谺、5七銀、同谺、6四玉、5五銀、6五玉、6六谺まで7手。
【コメント】
2017年8月2日完成、2017年8月3日投稿。
谺(Orphan)入門作。
受方7四歩の配置で詰み形が見えみえなので、やさしいと思います。

『Problem Paradise』発表作(3)

『Problem Paradise』80&81号・Shogi-U242

【協力詰(ばか詰)】
 双方協力して最短手数で受方玉を詰める。透かし詰は詰みと認められない。
【Imitator(■またはI)】
 着手をしたとき、その着手と同じベクトルだけ動く駒。Imitator が駒を飛び越えたり、駒のある地点に着手したり、盤の外に出たりするような着手は禁止。これは王手の判定にも適用される。
【中立駒(n駒)】
 どちらの手番でも動かせる駒。横向きの字か横にnを付加して表記する。
[補足]
1)n駒の動きは現手番の駒としての動きとなる(利きが非対称な駒の場合に要注意)。
2)中立駒は現手番の駒として成れる場合のみ、成ることができる。
3)中立駒はどちらの手番でも取ることができ、持駒になる。この時、所属は取った側の持駒だが中立性は失わず、再び盤に戻ったときには中立駒として振る舞う。
4)中立駒は現手番側の駒を取れない。相手側の駒や、中立駒は取れる。
5)二歩禁を適用。手番を問わず、中立駒の歩や通常の歩がある筋に、更に中立駒の歩を打つことは禁止。
6)中立駒は行き所のない駒にならない。
7)中立駒でも自玉への王手は反則 。自玉への王手となっているかの判定は、現手番が終了し、相手側が着手する前に行う。
【結果】
正解1名(実質正解者なし
【手順】
2三n香成[I43]、3四玉[I44]、2四n成香[I45]、1五n成香[I36]、2五n成香[I46]、2六n成香[I47]、4六n桂、3八n桂不成[I39]、2六n桂[I27]、2三玉[I16]、2五n香まで11手。
【コメント】
2017年3月25日完成、2017年4月2日投稿。
Imitatorと中立駒を併用した協力詰。「第81回WFP作品展81-4」のバリエーション(のつもり)です。
受方に持駒がないため中立駒2枚で詰まさなければならず、Imitatorを端か隅に追いやりつつ中立駒を壁にして詰ますしかないとすぐに分かるので、方針が立てやすいと思います。
前半はn桂を有効に使える形を作るためにn香(n成香)を繰り、後半はn桂でn香を取りつつImitatorを2筋に運ぶという構成で、最終手は玉を動けないようにするための限定打。
初形で2五地点にいたn香が盤上から消えた後、2五地点に復活するというストーリーになっています。
プロパラ解答者なら何人か正解するだろうと予想していましたが、Imitatorに慣れていないのと中立駒との組合せで作者以外正解者なしという結果に。発表する時期が早すぎましたね……。

フェアリーランド登場68回

詰将棋パラダイス』2018年10月号「フェアリーランド」例題D
【Andernach】 (玉以外の)駒取りを行った駒は、その場で相手の駒になる(棋譜表記は「転」)。成生の選択は寝返る前に行われ(選択権は取った側にある)、駒を取ったら寝返る。駒取りの場合に限り、八段目の桂不成・九段目の桂香不成が可能。取ると二歩になる場合は寝返らない。
【ばか詰(協力詰)】 双方協力して最短手数で受方玉を詰める。透かし詰は詰みと認められない。

【手順】
七香、同銀不成転、5六銀、4六玉、5八桂、同角成転、4七馬まで7手。
【コメント】
2015年8月27日完成、2015年8月投稿。
典型的なAndernach。初手がポイントです。

フェアリーランド登場67回

詰将棋パラダイス』2018年9月号「フェアリーランド」8番
【Andernach】 (玉以外の)駒取りを行った駒は、その場で相手の駒になる(棋譜表記は「転」)。成生の選択は寝返る前に行われ(選択権は取った側にある)、駒を取ったら寝返る。駒取りの場合に限り、八段目の桂不成・九段目の桂香不成が可能。取ると二歩になる場合は寝返らない。

【ばか詰(協力詰)】 双方協力して最短手数で受方玉を詰める。透かし詰は詰みと認められない。
【手順】
2三銀成、3四玉、3三成銀、同角転、2六桂、同香転、4四角成まで7手。
【結果】
誤解1 無解22 正解18(自作解答をしたので実質17)
 
【コメント】
2014年6月16日完成、2015年11月投稿。
典型的なAndernach。香を転させるタイミングがポイントです。

購入本

5.深谷忠記『AIには殺せない 東京〜出雲殺人ライン』(光文社文庫
 →壮&美緒シリーズ。解説は郷原宏
6.『ミステリマガジン』2019年1月号(早川書房
 →特集「ミステリが読みたい!2019年版」。