『007 カジノ・ロワイヤル』(原題:Casino Royale)

2006年 アメリカ・イギリス・ドイツ・チェコ合作
監督=マーティン・キャンベル
主題歌=クリス・コーネル“You Know My Name”
出演=ダニエル・クレイグジェームズ・ボンド)、エヴァ・グリーン(ヴェスパー・リンド)、マッツ・ミケルセン(ル・シッフル)、ジュディ・デンチ(M)ほか
吹き替え(DVD/テレ朝)=小杉十郎太/藤真秀(ジェームズ・ボンド)、岡寛恵冬馬由美(ヴェスパー・リンド)、中多和宏藤原啓治(ル・シッフル)、此島愛子沢田敏子(M)ほか
裏切り者の抹殺に成功し、00(ダブルオー)エージェントに昇格したジェームズ・ボンド。007となったボンドの初任務は、テロ組織の資金調達の全貌の解明。マダガスカルで爆弾製造犯を生け捕りにしようとするが大使館に逃げられ、ボンドは大使館に潜入し爆弾製造犯を射殺したうえ大使館を爆破し逃走。その一部始終が監視カメラに映されていて大問題になる。Mに叱責され任務から外されたボンドは爆弾製造犯の携帯電話に残された情報を手掛かりに独自の調査をすすめ、ル・シッフルという男に辿り着く。ル・シッフルはテロ組織と通じ、各国の組織から預かった金を運用する死の商人。ボンドの活躍により巨額の損失を被ったル・シッフルは、モンテネグロカジノ・ロワイヤルで賭け金の高いポーカー大会を企画し、損失を取り返そうとする。Mの指令を受けたボンドはカジノ・ロワイヤルへ乗り込み、これを阻止せんとする。
テレ朝版→DVDという流れで視聴。TV版のボンド役がアテレコ経験の少ない人なので心配だったが、杞憂だった。というか、DVD版の小杉ボンドより良い。多少硬さが感じられたものの、経験を積んでいけば素晴らしい吹替え役者になると思うので、今後の成長が楽しみ。
さて、本編の感想。緩急をつけた構成で、長時間飽きずに見れるのがGOOD。若き日のボンドということもあるのか、ボンドのやることなすこと全て荒っぽい(笑)。今までのボンドも荒っぽいことをやってきているが、ここまで酷くはなかった(今までのボンドは楽しんでいるというか余裕が感じられるのだが、本作のボンドは切羽詰った感じ)。このボンド像を受け入れられるか否かで評価が分かれるのだと思うが、個人的には007シリーズのベスト5に入る傑作だと思う。
主題歌(名曲だと思います)とラストの007のテーマをカットしたテレ朝は反省してください。