サミュエル・ロジャース『血文字の警告』(Re-ClaM編集部)★★★☆

夏の休暇を年下の友人ジューンと過ごすことになった女子大生ケイト・アーチャーは、「グラッドストーン氏の屋敷に行ってはいけない。もしそうすれば、お前は後悔するだろう」と赤いクレヨンで書かれた脅迫状を受け取った。不安を覚えながらも〈谷間の農場(ヴァレイ・ファーム)〉を訪れた彼女は、その夜、身も凍る「悪意」の洗礼を受ける――。
〈別冊Re-ClaM〉vol.3は、1945年に刊行された〈ポール・ハットフィールド教授シリーズ〉第2作でサイコ・サスペンス本格ミステリ"You'll Be Sorry!"の全訳。巻末にはアメリカのミステリ評論家カーティス・エヴァンズの評論「死の謝肉祭」も訳載されている。
第1作"Don't Look Behind You!"(1944年)、第3作(最終作)"You Leave Me Cold!"(1946年)も翻訳してほしい。