ミステリー
《鉄ミス&トラミス大賞2022》受賞作〈新刊・新作部門〉 辻真先/戸田和光=編『思い出列車が駆けぬけてゆく 鉄道ミステリ傑作選』(創元推理文庫)〈旧作部門〉 なし 次点:西村京太郎『寝台特急(ブルートレイン)殺人事件』(光文社文庫)〈特別賞〉 オー…
寝台特急「はやぶさ」車内で立見史子が農薬を盛られて殺された。それから1時間後、横浜山下公園で反町悠介が射殺された。2つの事件の容疑者である男女には完璧なアリバイがあったが、交換殺人と考えればアリバイはないことになる。反町の妹の依頼を受け、ご…
12編収録。思い出列車が駆けぬけてゆく (創元推理文庫)作者:辻 真先東京創元社Amazon
積丹半島の観光スポットの一つ、積丹岬に近い島武意海岸の展望所から男性が転落死した。死んだのは小樽の建築会社浅木工務店の専務・三島卓朗。未明に転落したと思われ、遺書はなく、余市署生活安全課の堀警部補は自殺か他殺か判断に迷う。 乳頭温泉郷鷺の湯…
S県警本部刑事部捜査一課の三星京香はある事情から刑事部長を殴って負傷させ、警察人生に終止符を打った。離婚し、娘の親権を取るために頼ったのは、幼馴染でかつて恋心を抱いていた弁護士の藤原岳人。彼が勤務する「うと法律事務所」に調査員として再就職し…
SLやまぐち号の5号車が山口―仁保間7.5キロを走行中に消失し、乗客32名が誘拐された。乗客の中に東京の警備会社社長がいたことから山口県警は彼を狙った誘拐事件と推測。会社が株を売却して2億円を用意し送金したことが分かり、乗客の解放が近いと思われたが…
満鉄探偵 欧亜急行の殺人 (PHP文芸文庫)作者:山本 巧次PHP研究所Amazon
九官鳥を連れた探偵・不二永介シリーズ第1作(2作目が書かれることはなかった)。富良野・狩勝殺人ライン (カッパ・ノベルス)作者:辻 真先光文社Amazon
十月二十九日の午後十時すぎ、横浜・港の見える丘公園で男の絞殺死体が発見された。二日後、被害者は陽光電器産業のエリート社員・久保木裕一と判明する。神奈川県警捜査一課の薬師寺警部補は久保木のライバル社員・谷島俊之に疑惑の目を向けるが、彼には上…
結婚式の最中に花婿を殺した花嫁、犬猿の仲の末期癌患者を殺した男、同棲している恋人を殺した動機を「月が綺麗だったから」と供述する作家、サンフランシスコへ高飛びする幼女連続殺人事件の容疑者を乗せた飛行機内で起きた殺人――検事執務室に住む変わり者…
ブルートレインの人気の秘密を探るため、「週刊エポック」の記者・青木は東京発西鹿児島行きの下り寝台特急〈はやぶさ〉に乗り込んだ。薄茶のコートを着た女に魅かれた彼は思わず写真を撮るが、フィルムを盗まれてしまう。その後、青木は奇妙な体験をするこ…
台風による豪雨で山梨県上九一色村に出現した「幻の湖(赤池)」の底に女性の全裸死体が沈んでいた。家出人捜索願が出された古西千都子のようだと神奈川県警から報告があり、県警捜査一課の松川巡査部長は神奈川県警捜査一課の篝俊輔警部補の協力のもと伊勢…
溝口弓子は栃木県足尾山地の山岳自然公園で暴行され、数週間後、自殺した。 翌年、弓子の友人の河西幹子が自宅マンションで殴殺された。容疑者として恋人の佐伯政司が浮上するが、彼には事件当夜、三人に見送られて大宮駅から東北新幹線「やまびこ一二九号」…
1959年、ニューヨーク。元刑事の私立探偵ジョー・スナイダーは、カンザスから出てきた女優志望の娘シャーロットの捜索を依頼された。その矢先、友人で黒人の探偵ウィリーが殺されたとの知らせを受ける。その手口は白人女性ばかりを狙う連続殺人犯イーストリ…
少ない枚数で対象作家の核心を突く軽妙な語り口を堪能。今まで敬遠していた作家も読みたくなりました。 執筆予定に入っていながらも急逝により書かれなかった作家たち(エラリー・クイーン、カーター・ブラウン、コリン・デクスター、D・E・ウェストレイク、…
ショート・ストーリーを26編収録した書下ろしアンソロジー。 ベストは貴戸湊太「誰にも言えない赤い傘の物語」。3分で読める! 誰にも言えない○○の物語 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)宝島社Amazon
佐渡を訪れた売れない推理作家の氏家周一郎と妻の早苗。氏家が所用で新潟に行くことを話すと、女子マラソンのオリンピック代表で飛行機事故で亡くなった知人の孫娘・武里久子の墓参をしたいとかねてから言っていた早苗が佐渡へ足を延ばさないかと提案したの…
01.信州・奥多摩殺人ライン(1986年9月) 02.「阿蘇・雲仙」逆転の殺人(1986年10月) →阿蘇・雲仙逆転の殺人 03.「札幌・仙台」48秒の逆転(1987年4月) →札幌・仙台48秒の逆転 04.アリバイ特急+-の交叉(1987年7月) 05.「南紀・伊豆」Sの逆転(19…
〈囮捜査官 北見志穂〉シリーズ、シーズン1の第1エピソード。山田正紀・超絶ミステリコレクション#2 山手線連続通り魔 囮捜査官 北見志穂1 (徳間文庫)作者:山田正紀徳間書店Amazon
《鉄ミス&トラミス大賞2021》受賞作 〈新刊・新作部門〉 受賞作なし 〈旧作部門〉 深谷忠記『「法隆寺の謎」殺人事件』(光文社文庫、徳間文庫) 〈特別賞〉 横溝正史・島田一男・井沢元彦・島田荘司/佳多山大地=編『悲劇への特急券 鉄道ミステリ傑作選〈…
鉄道ミステリ・アンソロジー第3弾。西村京太郎「『雷鳥九号』殺人事件」からスタート。鮎川哲也編『無人踏切』採録。 大阪発金沢行きの特急「雷鳥九号」のトイレで射殺体が発見された。被害者と親しげに話していた女性客の犯行としか考えられないが、彼女は…
1992年2月、N県掘田市で登校途中の女子小学生2人が行方不明になり絞殺死体で発見された。2年後、赤江修一が逮捕され死刑判決が下される。無実を主張する彼は控訴・上告するが棄却され、判決確定から2年後に刑が執行された。 2014年3月、最高裁の上告中…
昭和18年、大阪・船場の化粧品商《大鞠百薬館》の長男に嫁いだ陸軍軍人の娘・中久世美禰子は夫・多一郎が上海へ出征したことにより、大鞠家の人々と同居することになった。やがて彼女は惨劇に巻き込まれ――。 傑作。 戦時下でしか成立しない物語であるのが素…
漱石・谷崎・芥川・久作・甲賀三郎・地味井平造・渡辺温・浜尾四郎・乱歩・海野・小栗・木々・川端・正史・十蘭による戦前の傑作15編に加え、同時代の中国の短編「真偽の間」(孫了紅)を収録した変格ミステリ・アンソロジー。 甲賀「黒衣を纏う人」・川端「…
東京都からそれほど遠くないY県。ある事故で重傷を負い九か月の療養を経て復帰した元白バイ隊員・野路明良巡査長は地域合併により誕生した姫野市に設置される姫野署の開署準備室総務課に異動となり、説得されて取り止めた退職を再び考えはじめていた。開署…
『刑事コロンボ』『エラリー・クイーン』『ジェシカおばさんの事件簿』等のミステリードラマ製作者コンビによる小粋な短編ミステリ10編が楽しめる1冊。 「ある寒い冬の日に」「愛しい死体」が双璧かな。 第2弾、お願いします。※本書は日本オリジナルだが、近…
三月十三日、慶明大学考古学研究所から法隆寺の境内から出土した史料三十二点が盗まれた。笹谷美緒は手塚桐郎から会って話したいとの電話を受け、戸惑う。慶明大学考古学研究所の大学院生である彼はかつて美緒にしつこく言い寄り、壮と付き合うきっかけを作…
長野県平野市にある独居老人専門アパート「若鮎荘」(通称「ワケあり荘」)に住む元小学校教諭の花井朝美が様々な事件に首を突っ込み、解決していく連作集。「罪なき咎人」 水田で元小学校教諭・松村武雄の焼死体が発見された。警察は自殺として処理する方針…
日見坂署事件(前作参照)で管理者責任を問われ、佐紋署に左遷された田添杏美警視。赴任して間もなく、隣接署管内でひったくり事件が発生し緊急配備を敷いた最中に山間部で女性の死体が発見された。18年ぶりの殺人事件に署内が騒然とする中、港で警備部の巡…
フリーアナウンサーの船越由佳子はうだつの上がらない夫に離婚を切り出した。最後の思い出にと離婚旅行をすることにした二人は、深夜高速バスで浄土ヶ浜に向かった。車中で若い女性が毒死し、翌日にはバスの乗客だった男の死体が浄土ヶ浜で発見され、知らな…