『マードック・ミステリー』#1「欲望の犠牲」Power

19世紀末のトロントを舞台に、マードック刑事が科学捜査を駆使して難事件に挑む、1話完結形式のミステリードラマ。本国(カナダ)ではシーズン2まで放送済みで、シーズン3を撮影中らしい。
出演(役者/吹替え)=ウィリアム・マードック刑事(ヤニック・ビッソン/森田順平)、ジュリア・オグデン検視官(ヘレナ・ジョイ/世戸さおり)、トーマス・ブラッケンリード警部(トーマス・クレイグ/ふくまつ進紗)、ジョージ・クラブツリー巡査(ジョニー・ハリス/石上祐一)
トロントでは街路灯の電力にトロント電力の直流発電を採用していたが、来年契約が切れるため市議会はナイアガラ電力の交流発電の導入を検討していた。これに危機感を持ったトロント電力社長のダニエル・プラットは、野良犬を感電死させるという方法で交流発電の危険性を訴える実演ショーを各地で開催していた。トロント警察のウィリアム・マードック刑事は監察医のジュリア・オグデンを伴い、公園での実演ショーの見物をしていた。ショーにはプラットの他、発明王エジソンの助手を務める直流発電側の技術者アレン・フォークス、街路灯委員会議長で市議会議員のエドウィン・ドッド、ミス・トロント電力のアリス・ハワードが参加。動物愛護団体が抗議するなか実験が行われ、スイッチ・レバーを引いたアリスが感電死する。事故死と思われたが、マードックの実験によりスイッチ・レバーに細工が施されていることが分かり、また解剖の結果アリスが妊娠していたことも判明し、殺人事件として捜査が開始される。
※ネタをばらしています。
CSI:科学捜査班』の影響を受けたドラマであるのは間違いないが、他の科学捜査ドラマと違い、過去を舞台に求めたのが面白い。また、歴史上の人物も登場するので、歴史ミステリの要素も併せ持っている(第1話では交流電流などを発明したニコラ・テスラマードックの捜査に協力し、盗聴器を制作!)。
さて、謎解きミステリードラマとしての出来だが、第1話は酷い。「やり取りを一部始終盗聴・録音してました。自供してください」はないよ。きっちりとした謎解きを期待していたので、ガッカリ。