監修=塚田泰明/著=金子タカシ『凌ぎの手筋186』(高橋書店)★★★★☆

「塚田泰明の速攻将棋」シリーズの1冊。『寄せの手筋168』の姉妹編。
学生の頃に購入し、途中で挫折してウン年。終盤力を一から鍛え直すべく取り組み、全問解くまで1ヶ月強かかってしまった。
寄せの手筋168』と同じく難易度マークがついており、全問実戦形。前半86問は飛・角・香で王手がかかった状態の問題、後半100問は詰めろがかかった状態の問題となっています。
前半の86問は合駒問題で、初歩レベルから奇手レベル(実戦では指すことはないだろうというもの)までバラエティに富んでおり、繰り返し取り組めば合駒の読みが苦にならないと思います。『実戦に役立つ詰め手筋』で合駒の読み方の基本を習得してから取り組むと良いでしょう。後半の100問は詰めろ逃れの問題。自玉の詰み筋を読み、それを阻止するためにはどう受ければいいのかを読まなければならないので、寄せと読みの訓練にぴったり。ただ、姉妹本の『寄せの手筋168』より問題のレベルが上がっているので、中級以上の棋力がないと読みこなすのは難しいと思います。
とは言っても良書なので、『寄せの手筋168』同様、古本屋で手ごろな値段で見かけたら購入されることをお勧めします。

凌ぎの手筋186 (塚田泰明の速攻将棋)

凌ぎの手筋186 (塚田泰明の速攻将棋)