フェアリーランド登場3回

詰将棋パラダイス』2013年8月号「フェアリーランド」6番


【対面】 ある駒Aの直前に相手の駒Bがある時、AはBの動きになる。1段目の桂香歩は行き所のない駒だが、2段目の桂は行き所のない駒にはならない。
【ばか自殺ステイルメイト】 双方協力して最短手数で攻方玉をステイルメイトにする。ステイルメイトとは、手番のある側に王手はかかっていないが指し手がない状態のこと。


【手順】
 5五飛、5四角、3三飛成、3四飛、2四竜、同飛まで6手。
【結果】
 誤解0 無解41 正解11(自作解答をしたので実質10)
【コメント】
 鮎香之介名義の3作目。
 「せっかくの対面ルールなので、ルールを活かした最終形にしたいのが人情というもので、本作でも29飛、28角迄という収束に固執した方がいたようです」(担当・片岩裕貴氏の解説より引用)、「予感は29飛、28角の密着。事実は遠駒の包囲」(市村道生氏の短評)という解説・短評が掲載されていて驚きました。というのも、本作は序の3手を決めて、この3手が成立する位置に双方の玉を置いてみたら残りの3手がピタッと嵌まって完成した(5分もかからなかったと思う)ので、誰もが真っ先に序の3手を思い浮かべるだろうと思っていたのです。29飛・28角の形を予想されるとは思ってもみませんでした。自分としては悩み所のない易作だと思っていたのですが、意外とそうでもなかったのかな?
 「作意では対面ルールを使うのは序の3手までで、あとは普通に収束」(解説より引用)するので、「解けてみれば簡単だが……」(駒井信久氏)という評は仕方ないと思っています。後半3手にも対面ルールが入れば良かったのですがねぇ……。
 解いてくださった10名の方、ありがとうございました。そして「6手という短手数の中できれいにまとめていて、いい作品だと思います」(解説より引用)とフォローしてくださった担当氏にも感謝しています。
 裸祭りが開催されていれば、本作は出題されていなかったよなぁ……。