小杉健治

小杉健治『法廷の疑惑』(FUTABA NOVELS)★★★★☆

昭和57年、私生児の相羽李奈子は御木本伸吾との結婚を控え幸せの絶頂だったが、母の加奈江がトラックに轢かれる事故に遭い、人生が一変する。関東総合病院に搬送された加奈江は脳が破壊されているため、元通りの体になる確率は低い。家族の経済的負担を考え…

小杉健治『月村弁護士 逆転法廷』(徳間文庫)★★★★

昭和四十八年六月二十二日、静岡県藤枝市で大衆食堂『中井食堂』を営む中井英和、妻・芳子、長男・英一の三人が惨殺され、二ヶ月後に岡野保が逮捕された。昭和五十六年に死刑が確定し、翌五十七年十一月、冤罪事件支援団体『冤罪救済センター』は岡野の息子…

小杉健治『裁かれる判事――越後出雲崎の女』(集英社文庫)★★★★

千葉地方裁判所松戸支部の判事・寺沢信秀は、担当事件の被告人の妻・岩田歌江に船橋の喫茶店『道』に呼び出された。判決に手心を加えるよう頼まれ、ホテルに誘われたがすんでのところで逃げる。駅前に戻った彼は赤いコートを着た女に声をかけられ、新小岩の…