第91回WFP作品展出題作の例題01・解答

4月20日に出題した例題の解答パート1。
【協力詰(ばか詰)】 双方協力して最短手数で受方玉を詰める。透かし詰は詰みと認められない。
PWC 取られた駒は取った駒が元あった場所に復元する(駒位置の交換となる)。
戻り方等は以下の細則に従う。
1)駒の成・生の状態は維持されたまま位置交換される。
2)位置交換の結果、相手駒が二歩になったり、行きどころのない駒になる場合は、通常の駒取りと同じで、盤上に戻らず、自分の持駒になる。
3)駒取り時、駒が戻るまでを一手と見なす。
【Imitator(■またはI)】 着手をしたとき、その着手と同じベクトルだけ動く駒。Imitator が駒を飛び越えたり、駒のある地点に着手したり、盤の外に出たりするような着手は禁止。これは王手の判定にも適用される。

【手順】
4六飛、3五玉[I63]、4五飛[I62]、同香/4三飛[I64]、4四飛成[I65]、3六玉[I66]、3四竜/4四竜[I56]、4六玉[I66]、3五竜[I67]、同玉/4六竜[I56]、4五竜/4六香[I55]まで11手。
【ミニ解説】
腹から打つしかない形なので46飛はこの一手。35玉もこの一手で、同香とするとImitatorが67地点に移動し、以降の攻め手が続きません。

45飛に今度は同香。2手目の局面で取った時との違いはImitatorの位置。要は頭4手は攻め手を確保するため、Imitatorを中段に留める手続きでした。
残り7手で詰み形を作っていきますが、Imitatorを端・隅に追いやるのは無理なので、盤上の駒を壁にする形を目指します。最終的に何で竜を取っても王手を外せなく、駒が壁になる形を作ればいいので、44飛成以下は比較的易しい駒繰りだったと思います。

 
【楽屋裏】
余詰消しの受方14桂がなければベスト。あれこれ考えましたがいい案が浮かばず、こういう形での発表となりました。
Imitator物では壁駒打ちの受けも読む必要がありますが、今のところPWCとの併用作では上手くいっていません。アイデアはあるので、なんとか実現できればと思っています。