阿井渉介

阿井渉介『雪列車連殺行』(講談社文庫)★★★☆

早朝、上野駅に着いた急行「津軽」から死体が消え、翌日、駅近くにあるデパートのショウ・ウィンドウに飾られた。被害者が日進興業取締役で南蔵王ホワイトランドの佐山義男と判明し、南蔵王へ向かった牛深警部補は到着早々、アトラクションにある全てのサル…

阿井渉介『湖列車連殺行』(講談社文庫)★★★

上野駅五番線に到着した上野・宇都宮間の快速電車「ラビット」から降りた木俣喜一の背から煙が上がり、まもなく火が吹き出し上半身が炎に包まれた。彼は一命を取り留めたが、病院で点滴の針を打ち変えられて殺される。犯行時刻、看護婦が青く光る女の幽霊を…

阿井渉介『北列車連殺行』(講談社文庫)★★★

金沢発上野行きの寝台特急「北陸」から投げ出されたと思われる石の鉢を抱えた死体。ビルから転落死した男は燕の巣のかけらを握り、緑の炎に包まれていた。夜な夜な竹が光るという竹林には逆吊りの死体。「竹取物語」になぞらえた連続殺人事件に、牛深・松島…