吉村達也『由布院温泉殺人事件』(講談社文庫)★

大人気の恋愛小説家・本郷慶と結婚した朝霧玲子。スチュワーデス仲間で親友の森田有美は結婚式が行われた教会の前で黒いワンピースに喪章をつけたシノダ・ヒロミを目撃し、玲子に知らせようとするがアパートで惨殺される。臨場した夏目大介警部は壁紙に血で描かれたダイイング・メッセージ《本郷慶》は捜査攪乱のための工作と推測、部屋にある全ての時計が五時四十分で止められていることに気付く。
その頃、夏目邦雄巡査部長は大介の計らいで妻の志津江と由布院へ向かっていた。一方、事件を知らない玲子も新婚旅行で由布院へ向かっていたが、慶の言動に不審を抱く彼女に追い討ちをかける事件が次々起こる――。
〈夏目捜査官親子シリーズ〉第3作にして、〈温泉殺人事件シリーズ〉第2作。
本作は本格ミステリではないとはいえ、謎の解明、心理ミステリー、トラベル・ミステリー、どれをとってもダメ過ぎる。ダメな所を指摘する気が起きないくらいの酷さ。
とある事情で再読したが、時間を無駄にしてしまった。読む価値のない駄作。