J・B・ハリス-バーランド『古本屋サロウビイの事件簿』(ROM叢書15)★★★☆

作者は19世紀から20世紀にかけて活躍した英国作家だが、現在では忘れられているそうな。
表題の「古本屋サロウビイの事件簿」全6編は、古物商ミステリー連作の元祖というべきシリーズ(解説でシンポ教授が「シャーロック・ホームズのライヴァルたちの最後衛とも言える」と書いている)。なかなかの出来で、面白い連作だった。
また、併録の怪奇小説3編もよかった(『HMM』に訳載された「黄色い箱」は傑作)。
横溝正史『本陣殺人事件』の趣向の一部にヒントを与えたらしい」と言われている作品も読んでみたい。
(12月14日読了)