笹沢左保

笹沢左保『同行者(どうぎょうしゃ)』(カッパ・ノベルス)★★☆

白昼の繁華街で夫と息子を刺殺された美也子。犯人・唐牛は覚醒剤の禁断症の錯乱状態を理由に不起訴となる。四年後、ホテルで唐牛と人妻の心中死体が発見され、美也子と再婚した夫・石毛の二人に容疑がかかるがアリバイが成立し、警察は心中と結論を下す。二…

笹沢左保『直飛脚疾る』(光文社時代小説文庫)★★★

笹沢左保、300冊目の単行本『一千キロ、剣が疾る』(1990年10月刊)の改題文庫化。『小説宝石』掲載の5篇(1980年連載)に書下ろしを加えた全6篇を収録。 直飛脚――十一代将軍家斉の信書(密書)を定められた刻限までに目的地に届ける武士たち。彼らは失敗や…

笹沢左保『遥かなり わが叫び』(角川文庫)★★★★☆

「四年と十か月ぶりに娑婆に出て来たと伝えて下さい。ナオ子と行雄のことについては、改めて礼をさせてもらうってね。いまに面白いことになりますよ」警視庁捜査一課伊勢波班に、鬼塚弘一から電話がかかってきた。五年前、彼は妻のナオ子を犯した春日井純を…

笹沢左保『美女か狐か峠みち 追放者・九鬼真十郎2』(徳間文庫)★★★★

ある事件を起こして北町奉行・遠山景元に重追放(死罪、遠島に次いで三番目に重い刑罰)を言い渡され、愛犬シロとともに各地を放浪する浪人・九鬼真十郎が行く先々で巻き込まれた事件を解決する連作シリーズ。 本書は1978年11月に桃園書房から刊行された第2…

笹沢左保『江戸の夕霧に消ゆ 追放者・九鬼真十郎1』(徳間文庫)★★★

笹沢の時代小説では〈木枯し紋次郎シリーズ〉が有名だが、個性的なキャラクターが主人公のシリーズは他にもある 。このシリーズもその一つで、ある事件を起こして北町奉行・遠山景元に重追放(死罪、遠島に次いで三番目に重い刑罰)を言い渡され、愛犬シロと…

火曜サスペンス劇場『取調室』(初回放送=1994年4月19日)

原作=笹沢左保『取調室 静かなる死闘』(光文社文庫) 脚本=山田正弘 監督=鷹森立一 主な出演者=水木正一郎警部補(いかりや長介)、御子柴良平刑事(西川忠志)、小田垣久子(中島ゆたか)、小田垣悦也(佐野智郎)、衣山刑事(及川ヒロオ)、古賀栄捜査一…

『地獄の辰捕物控』(全26話)

この捕物控は、前科を持つひとりの男が奉行所同心の情で岡っ引きとなり、恋する女を女房とした矢先、その新妻が姿を消した。愛と苦悩と事件の三つ巴。異色の捕物控である。(第一話OPナレーション) 原作:笹沢左保 主演:北大路欣也 共演:大原麗子、田中邦…

金曜プレステージ『木枯し紋次郎』

江口洋介主演で『木枯し紋次郎』が復活。 酷いことになるんだろうと覚悟していたが(例:岸谷五朗版『仕掛人・藤枝梅安』)、意外にもしっかりと作られていて感心しました。ギリギリ及第点をあげられるレベルでしょう。なにより、『必殺仕事人2009』よりも面…

『同心暁蘭之介』#1「同心の泣いた日」

時代劇専門チャンネルで『同心暁蘭之介』がスタート。 『同心暁蘭之介』(全45話)*1 原作:笹沢左保『同心暁蘭之介 江戸期の法律捕物控』(『北町奉行定廻り同心控』) 主演:杉良太郎 共演:岡田英次、青木義朗、高品格、赤塚真人、うえだ峻、松尾嘉代、伊…